Blenderのアウトライナー基本操作
Blenderアウトライナーの基本的な表示と位置
Blenderを起動すると、デフォルトでアウトライナーは画面右上の位置に配置されています。アウトライナーは、現在開いているBlendファイル内のすべてのデータを階層表示で整理するリストビューです。
アウトライナーが誤操作で消えてしまった場合は、各エリアの左上にあるエディタータイプ切り替えメニューからアウトライナーを選択することで復元できます。また、エリア上でShift+F9キーを押すと、そのエリアを即座にアウトライナーに切り替えることも可能です。
- デフォルト位置:画面右上
- 切り替え方法:エディタータイプメニューまたはShift+F9
- 表示内容:シーン内の全データブロック
アウトライナーの表示モードは上部のドロップダウンメニューから変更でき、「ビューレイヤー」「シーン」「Blenderファイル」など複数のモードが用意されています。最も一般的に使用されるのは「ビューレイヤー」モードで、これがデフォルト設定となっています。
Blenderアウトライナーでのオブジェクト選択方法
アウトライナーでのオブジェクト選択は、3Dビューポートでの選択と完全に同期されています。この同期機能により、どちらで選択操作を行っても、両方のビューに反映されます。
基本的な選択方法には以下があります。
- 単体選択:オブジェクト名を左クリック
- 複数選択:Shift+左クリックで追加選択
- 範囲選択:始点と終点をShift+左クリックでその間のすべてを選択
- ドラッグ選択:左クリック&ドラッグで範囲内を選択
- Ctrl選択:Ctrlを押しながらクリックで個別に複数選択
コレクション単位での選択も可能で、コレクション上で右クリックしてメニューから「オブジェクトを選択」を選択すると、そのコレクション内のすべてのオブジェクトが一度に選択されます。
選択したオブジェクトをアウトライナー上で素早く見つけたい場合は、アウトライナー上でテンキーの「.」キーを押すと、選択中のオブジェクトが自動的にハイライト表示されます。この機能は複雑なシーンでの作業効率を大幅に向上させる重要な機能です。
Blenderアウトライナーのコレクション作成と管理
コレクション機能は、Blenderにおけるシーン管理の中核となる機能です。コレクションを効果的に活用することで、大規模なプロジェクトでも整理された作業環境を維持できます。
コレクションの作成手順
コレクションの作成方法は複数あります。
- Mキー方式:オブジェクトを選択してアウトライナー上でMキーを押す
- ビューポート方式:3Dビューポート上でオブジェクトを選択してMキーを押す
- 手動作成:アウトライナー右上のコレクションアイコンをクリック
作成されたコレクションは自動的に選択されたオブジェクトを含みますが、後からドラッグ&ドロップで他のオブジェクトを追加することも可能です。
階層構造の構築
コレクションは入れ子構造で管理でき、プロジェクトの複雑さに応じて適切な階層を構築できます。例えば。
- キャラクター → 頭部、胴体、四肢
- 建築物 → 外装、内装、設備
- 環境 → 地形、植生、小道具
この階層構造により、プロジェクトの各要素を論理的に整理し、必要な部分のみを選択的に表示・編集できます。
オブジェクト名の頭に「01_」「02_」のような番号を付けることで、アルファベット順ソート機能を活用した独自の並び順を実現することも可能です。
Blenderアウトライナーの表示制限と非表示設定
アウトライナーの右側に表示されるアイコン群は、オブジェクトやコレクションの表示制限を制御する重要な機能です。これらの制限設定を理解することで、作業効率を大幅に向上させることができます。
主要な制限アイコンの機能
アイコン | 機能 | 説明 |
---|---|---|
👁️ | ビューポートで隠す | Hキーと同等の表示・非表示切り替え |
🖱️ | 選択可能 | 3Dビューポート内での選択可否を制御 |
📷 | レンダーで無効 | レンダリング時の表示・非表示を制御 |
🚫 | ビューポートで無効 | 完全に無効化(重い処理の回避) |
🌟 | 間接的のみ | 影や反射のみをレンダリングに反映 |
これらの制限は個別のオブジェクトだけでなく、コレクション単位でも適用可能です。大規模なシーンでコレクション全体を一時的に非表示にすることで、作業領域をクリアに保つことができます。
フィルター機能の活用
アウトライナー上部のフィルターアイコンから、表示するオブジェクトタイプを絞り込めます。
- メッシュオブジェクトのみ表示
- ライトオブジェクトのみ表示
- カメラオブジェクトのみ表示
- マテリアルデータの表示・非表示
この機能により、作業内容に応じて必要な情報のみを表示し、視認性を向上させることができます。
Blender公式マニュアルでは、アウトライナーの詳細な機能説明が提供されています。
https://docs.blender.org/manual/ja/2.93/editors/outliner/introduction.html
Blenderアウトライナー階層の効率的な開閉操作
複雑なシーンでは、アウトライナーの階層構造が深くなり、目的のオブジェクトを見つけるのが困難になります。この問題を解決するため、Blenderには効率的な階層開閉のためのショートカットが用意されています。
一括開閉操作
- Shift+A:すべての階層を一括で開閉
- テンキー「+」:すべての階層を段階的に開く
- テンキー「-」:すべての階層を段階的に閉める
段階的な開閉は、階層を一つずつ順番に開いていく方式で、構造を確認しながら作業を進める場合に有効です。
選択階層の個別操作
特定の階層のみを操作したい場合。
- Shift+→:選択した階層を開く
- Shift+←:選択した階層を閉める
これらのショートカットは、マウス操作に比べて格段に高速で、大規模なプロジェクトでの作業効率を大幅に向上させます。
検索機能の活用
アウトライナー上部の検索窓を使用することで、オブジェクト名による絞り込み検索が可能です。検索窓の右にあるフィルターアイコンから検索条件をカスタマイズでき、部分一致や大文字小文字の区別など、詳細な検索設定を行えます。
正規表現を使用した高度な検索パターンも利用でき、複雑な命名規則を持つプロジェクトでも効率的にオブジェクトを特定できます。
Auto Highlight機能の活用
3Dビューポートでオブジェクトを選択した際に、アウトライナー上で自動的にハイライト表示される機能があります。この機能を有効にすることで、選択したオブジェクトの位置を即座に確認でき、作業の流れを中断することなく操作を継続できます。
CGBoxの詳細な操作解説では、実際の作業フローに即した具体的な操作方法が紹介されています。