Blender MMDの基本
BlenderでMMDモデルを扱うには、mmdtoolsというアドオンが不可欠です。このアドオンを使用することで、PMXやPMDファイルの読み込みや編集が可能になります。mmdtoolsの最新版は、UuuNyaaさんによってメンテナンスされているGitHubリポジトリから入手できます。
mmdtoolsアドオンのダウンロードリンク:

Blenderでのmmd_toolsアドオンのインストール方法
mmd_toolsアドオンをBlenderにインストールする手順は以下の通りです:
- GitHubから最新のリリースZIPファイルをダウンロードする
- Blenderを起動し、「編集」→「プリファレンス」を選択
- 「アドオン」タブを開き、「インストール」ボタンをクリック
- ダウンロードしたZIPファイルを選択してインストール
- アドオンリストで「mmd_tools」を検索し、チェックボックスをオンにして有効化
注意点として、Blenderのバージョンに合ったmmdtoolsをダウンロードすることが重要です。互換性の問題を避けるため、必ずBlenderのバージョンを確認してから適切なmmdtoolsをインストールしましょう。
BlenderへのMMDモデルのインポート手順
mmd_toolsアドオンを有効化したら、MMDモデルをBlenderにインポートできます:
- 「ファイル」→「インポート」→「MikuMikuDance Model (.pmd, .pmx)」を選択
- インポートしたいMMDモデルファイル(.pmxまたは.pmd)を選択
- インポート設定オプションを確認し、必要に応じて調整
- 「インポート」ボタンをクリック
インポート時の注意点:
• モデルのスケールが大きすぎる場合は、インポート設定で「スケール」を調整する
• ボーン構造を正確に再現するため、「ボーンの長さを0に設定」オプションを有効にする
• テクスチャを正しく表示するには、「テクスチャをコピー」オプションをオンにする
MMDモデルの著作権に関する注意点:
MMDモデルを使用する際は、必ず作者の利用規約を確認し、遵守することが重要です。商用利用や改変、再配布に関する制限がある場合が多いので、十分に注意しましょう。
Blenderでのmmd_toolsの基本的な使い方
mmd_toolsを使ってBlenderでMMDモデルを編集する際の基本的な機能と使い方を紹介します:
- モデル構造の確認
• アウトライナーでモデルの階層構造を確認できる
• 「アーマチュア」オブジェクトにボーン構造が含まれている - マテリアルの編集
• プロパティパネルの「マテリアル」タブでテクスチャや色を調整可能
• MMD特有のトゥーンシェーディングも設定可能 - モーフの操作
• シェイプキーとして実装されているので、「シェイプキー」パネルで編集可能
• 新しいモーフの作成や既存モーフの調整が可能 - 物理演算の設定
• 「物理演算」タブでMMDの剛体や関節の設定を調整できる
• Blenderの物理シミュレーションと連携して動作確認が可能 - ポーズの編集
• ポーズモードでボーンを操作し、モデルのポーズを調整
• IKやコンストレイントを活用して効率的にポージングが可能
mmd_toolsの高度な使い方に関する詳細情報:
https://usausakokoko.hatenablog.com/entry/2018/07/21/212242
BlenderでMMDモデルのテクスチャを正しく表示する方法
MMDモデルのテクスチャを正しく表示するには、以下の手順が必要です:
- トゥーンテクスチャの設定
• MikuMikuDanceのインストールフォルダ内の「Data」フォルダにあるトゥーンテクスチャを使用
• mmd_toolsの設定で「共有トゥーンテクスチャフォルダ」にパスを指定 - テクスチャファイルの配置
• モデルと同じフォルダにテクスチャファイルを配置
• ファイル名や階層構造をMMDと同じにする - マテリアル設定の確認
• 各マテリアルのテクスチャパスが正しく設定されているか確認
• 必要に応じてテクスチャのマッピング設定を調整 - シェーディングモードの設定
• 3Dビューポートのシェーディングモードを「マテリアルプレビュー」または「レンダー」に設定 - ライティングの調整
• MMD風の見た目を再現するには、適切なライティング設定が必要
• 平行光源や環境光を調整して、トゥーンシェーディングの効果を引き出す
テクスチャ表示のトラブルシューティング:
• テクスチャが表示されない場合は、ファイルパスやファイル名を再確認
• ピンク色で表示される場合は、トゥーンテクスチャの設定を確認
• テクスチャの色が不自然な場合は、カラースペースの設定を「sRGB」に変更
MMDモデルのテクスチャ設定に関する詳細情報:
https://cgbox.jp/2021/10/26/blender-mmd-import/
Blenderでmmd_toolsを活用したMMDモーションの編集テクニック
mmd_toolsを使ってBlenderでMMDモーションを編集する際の高度なテクニックを紹介します:
- モーションデータのインポート
• VMDファイルをインポートして、既存のモーションデータを活用
• 複数のモーションを組み合わせて新しいアニメーションを作成 - ボーンの制御
• IKを活用して、手足の動きを効率的に制御
• コンストレイントを使用して、特定のボーンの動きを制限または連動させる - モーフアニメーション
• シェイプキーアニメーションを使って、表情や体の変形をアニメート
• ドライバーを活用して、複雑なモーフの連動を実現 - 物理シミュレーションの調整
• 剛体と関節の設定を微調整して、より自然な動きを実現
• クロスシミュレーションを活用して、衣装や髪の動きを改善 - カメラワークの編集
• MMDカメラモーションをBlenderのカメラに適用
• カメラの動きをグラフエディタで細かく調整 - エフェクトの追加
• パーティクルシステムを使用して、MMDでは難しい特殊効果を追加
• コンポジターを活用して、ポストプロセス効果を適用 - レンダリング設定
• Cyclesやeveeを使用して、高品質なレンダリングを実現
• MMD風の見た目を維持しつつ、より洗練された映像表現を追求
MMDモーション編集の応用テクニック:
• モーションキャプチャデータをMMDモデルに適用する
• リグを改造して、より複雑な動きを可能にする
• スクリプトを活用して、大量のモーションデータを一括処理する
これらのテクニックを駆使することで、MMDの表現の幅を大きく広げることができます。ただし、高度な編集を行う際は、元のMMDモデルやモーションの著作権に十分注意し、必要に応じて作者の許可を得ることが重要です。
Blenderでのアニメーション編集テクニックに関する詳細情報:
https://www.tomog-storage.com/entry/Blender-Addon-HowUseMMD_Tools
以上の情報を活用することで、BlenderとMMDの長所を組み合わせた独創的な3DCG作品を制作することができます。mmd_toolsの機能を十分に理解し、実践を重ねることで、MMDモデルの可能性を最大限に引き出すことができるでしょう。
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